塀の中の懲りない面々 2016〜2022.jp

課金蟻地獄編 賃金なき後の終わりの始まり

精神障害者地域生活支援の国際比較


アメリカ合衆

■ 要約 アメリカの精神保健福祉システムは、1950年代半ば以降、脱施設化をもって施設中心から地域を基盤とする支援へ と移行していく。しかしながら、脱施設化にいたる当初の動機は、精神障がい当事者のリカバリーを支えるといった ものではなく、増加の一途をたどる入院患者を病院や施設で抱え込むことの限界と、政府の財政的責任の縮小に帰す るところが大きい。このようなことから、地域での支援体制も未整備なまま、必要な生活支援を利用できずに路頭に 迷う当事者を多く生み出すこととなる。しかし、これらの課題に対する当事者の声と社会的認知の高まりに後押しさ れながら、地域支援体制が徐々に整えられ、リカバリーを機軸とする支援システムの構築が目指されてきた。ただ、 リカバリー概念の萌芽は同時に、その具体的な支援の実施において新たな課題も呈してきている。それは、リカバリ ーモデルの中核となる自己決定支援のあり方、伝統的支援システムとして残存する疾病モデル、断片化された支援シ ステムの統合、科学的根拠に基づく実践の効果評価とその普及における課題である。本稿では、アメリカの精神保健 福祉制度の歴史的変遷を概観するとともに、地域生活支援の現状と課題を整理。

 

 

アメリカの精神保健福祉システムが、施設中心 から地域を基盤とする支援へと移行していく背景 には、2つの大きな運動の存在があると考えられ る。
ひとつは、1950年代に始まった脱施設化運動 であり
もうひとつは、20世紀後半より高 まってきたリカバリー運動である
脱施設化は、
 
権威主義的な治療介入ではなく、障がいをもつ 人々(当事者、あるいはクライエント)が個々の 生活ニーズを満たすために、より制約のない環境 において支援が利用できるための政策転換の起点 となった。
そして、リカバリー運動は、人々が支 援システムとサービスを受身的に利用するのでは なく、それらを活用する際の自律と自己決定の重要性をより強調してきた。
より広範な地域支援体 制を整備し、精神障がいをもつ人々が地域住民の 一員として質の高い生活を実現するために、数々 の法の制定と当事者権利擁護の高まりが重要な役 割を果たしてきた。
 


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本稿の目的は、アメリカの精神保健福祉システムが、どのように地域を基盤とする支援へと移行 していったのか、そして、現在の支援体制や克服 すべき課題について整理することにある。そのた めに、当事者を取り巻く支援法の歴史的変遷をま ず概観したうえで、
 
現行の支援体制と課題につい て
  1. リカバリーと自己決定
  2. リカバリー(達 成)支援対保護的(維持)支援
  3. サービスと 資源の統合
  4. 科学的根拠に基づく実践

 

 


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